華道家 新保逍滄

2017年7月12日

一日一華:ちょっとさんへ


商業花では様々な制約の中で制作しなければいけません。
時間、予算、クライアントの花についての要望などなど。
大変ですが、それでも楽しいなと思える仕事です。

さて、生け花と芸術の違いを最も意識するのは
私の場合、公募展への応募に際してです。

もちろん、芸術家としての応募です。
生け花アーティストとしての公募展への出品の機会など当地では存在しません。

応募に必要となるものは、
1、作品の趣旨
2、作品の写真
3、作者の履歴書
4、過去作品サンプル
だいたい以上が通常求められるものです。
さらに申込手数料として、日本円で5000円程度支払います。

これらの書類を用意するたびに、
生け花とは違う世界だな、と感じます。

求められる項目の一つ一つについて
生け花の世界だけにいたのでは、通用しないな、と思います。

いずれ、その辺を詳しくお話ししたいと思います。

ありがたいことに私は公募展にはそこそこ入選しています。

しかし、まだまだだなと思います。
まず、応募数が少なすぎるなと反省しています。

ある公募展のオープニングで、「年に50ほど応募するんだが、そのうち3割通れば上出来さ」などと笑っていたアーティストがいました。
当地の彫刻界では著名な方です。

ともかく、コンクールや賞、公募展、とても多いのです。
そこでアーティストは鍛えられるのでしょう。

生け花の世界で「生け花ギャラリー賞」を設けても
なかなか皆さん、腰が重い。

生け花は芸術だ、
というのは掛け声ばかり、という面はあるでしょう。
こうした事情については、いずれ、詳しくお話しします。

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