華道家 新保逍滄

2026年6月7日

メルボルン生け花フェスティバル2026ー概略

 


いけばなの新たな可能性を世界へ発信

国際的な隔年フェスティバルに、アーティスト、教育者、研究者、クリエイターが世界各地から結集


オーストラリア・メルボルン|2026年6月4日

メルボルン・いけばなフェスティバルは、2026年8月29日から9月1日まで開催されます。本フェスティバルでは、現代社会におけるいけばなの未来を探求する意欲的な国際プログラムを展開します。オーストラリア、日本、ベトナムをはじめとする各国から、第一線で活躍するいけばな作家、教育者、研究者、音楽家、陶芸家、愛好家が集結し、メルボルンおよびモーニントン半島を舞台に、多彩な展覧会、パフォーマンス、ワークショップ、文化イベントを開催します。本フェスティバルは、日本の伝統芸術であるいけばなの美しさ、創造性、文化的価値を称えるとともに、その新たな可能性を広く発信することを目指しています。

なぜ今、いけばななのか

いけばなは長年にわたり世界各地で親しまれてきましたが、その認知度は依然として限定的です。一方、日本国内ではいけばなの実践者数が年々減少しており、その継承と発展が大きな課題となっています。メルボルン・いけばなフェスティバルは、いけばなが単なる伝統芸術にとどまらず、ウェルビーイングやマインドフルネス、創造性の向上、そして自然との深い結びつきを育む実践として、現代社会において重要な役割を果たすと考えています。

また、ホスピタリティ、イベント、ウェルネス、教育、デザインといった分野への応用可能性を示すことで、とりわけ若い世代の実践者に向けた新たな職業的・商業的機会の創出も目指しています。

メルボルン生け花フェスティバルCEOの新保逍滄は次のように述べています。「ようやく師範をとっても仕事がない。これが私たちの生徒の現実です。このままでは人々、特に若い人が生け花に関心を示すことは期待できません。生徒のために私たち華道教師にできることがあると思います。私たちの目標は、新しい世代の人々に生け花との出会いを提供し、現代社会におけるその意義を広く伝えることです。生け花は、癒しの芸術であり、文化的実践であり、そして現代的な創造的職業としても大きな可能性を秘めていことを、このフェスティバルで発信していきます。皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」

会場

フェスティバルは、ビクトリア州を代表する文化施設にて開催されます。

  • メルボルン・リサイタル・センター
  • アボッツフォード・コンベント
  • ブルーラ・ハウス&ガーデン(モーニントン)

主なイベント

いけばなパフォーマンス「花だよりナイト」

いけばな、香り、音楽が融合する特別なコラボレーションイベント。Metascentによる香水シリーズ「Hanadayori Collection」の発表を記念し、新保逍滄によるライブいけばなパフォーマンスと、国際的に高い評価を受けるソプラノ歌手ジェシカ・アズォディによる特別演奏をお届けします。

日時: 2026年8月29日(土) 午後7時~午後8時30分

会場: メルボルン・リサイタル・センター

花合わせ ― いけばなバトル

日本の伝統的な花競べに着想を得たライブ競技イベント。2チームのいけばな作家が観客の前でオリジナル作品を制作し、その技術と創造力を競います。一方のチームには日本いけばなセラピー協会の作家が参加し、対するチームは新保逍滄、およびその協力作家によって構成されます。競技終了後には観客投票によって優勝チームが決定されます。競技前には、歴史的建築であるブルーラ・ハウスにてドリンクとカナッペをお楽しみいただけます。

日時: 2026年9月1日(火) 午後6時~午後8時30分

会場: ブルーラ・ハウス&ガーデン(モーニントン)

いけばなセラピーガイド認定講座

花がもたらす癒しの力を学ぶ

メルボルン・いけばなフェスティバルは、いけばなセラピー研究の第一人者として国際的に知られる濱崎博士および新川教授をお迎えできることを大変光栄に思います。日本国外では初めてとなる「いけばなセラピーガイド認定講座」が、両氏の直接指導のもと開催されます。本講座では、いけばなの持つ療法的効果と、そのウェルビーイング、地域活動、自己成長への応用について学びます。

日程: 2026年8月27日~30日

会場: アボッツフォード・コンベント

その他のプログラム

国際いけばな展

フェスティバルのメイン展示として、国内外の作家による作品を紹介します。日本いけばなセラピー協会から来豪する10名の作家も参加予定です。入場無料

ブライダルいけばなブーケアワード

日本の伝統的な花芸術と現代ブライダルデザインの融合をテーマとした革新的なコンペティションです。結婚を予定している方々が審査員を務め、受賞作品はイベント終了後にオークションにかけられます。本企画は、いけばなの多様性と、ウェディング・イベント業界における可能性を推進します。

いけばなコンフェレンス

同志社大学名誉教授新川達郎氏によるいけばな療法についての講演。氏は日本いけばな療法学会会長も務め、いけばな療法に関して世界の第一人者として活躍されています。メルボルン生け花フェスティバルのために特別にご来豪いただきました。

いけばなデモンストレーション

選ばれた作家たちが、わずか6分間でオリジナル作品を制作します。現代いけばなを特徴づける創造性、技術力、芸術性を披露するとともに、レストラン、カフェ、ホテル、公共空間など商業環境での活用事例も紹介します。これにより、実践者に新たな活躍の場を提案し、一般の方々の理解と関心を深めることを目指します。

いけばな花器アワード

世界の陶芸家を対象に、いけばなのための花器デザインを募集する国際賞です。花器と花の関係性に着目し、陶芸デザインと花芸術における革新性を称えます。審査員は、国際的に著名な陶芸家であるヒロエ・スウェン 氏(OAM オーストラリア勲章受賞)が務めます。

いけばなワークショップ

いけばな初心者向けクラスを中心に、男性クラス、また日本語によるいけばなクラスも開催。2日間で200人を超える参加者にいけばなに直接触れていただきます。

出展者募集

メルボルン・いけばなフェスティバルでは、世界中のいけばな作家および出展者からの応募を受け付けています。流派やスタイルを問わず、多くの皆様のご参加を歓迎いたします。

メルボルン・いけばなフェスティバルについて

メルボルン・いけばなフェスティバルは、世界各地の作家、教育者、研究者、愛好家を結ぶ国際的な隔年イベントです。展覧会、パフォーマンス、ワークショップ、教育プログラムを通じて文化交流を促進し、現代社会におけるいけばなの新たな役割を探求しています。本フェスティバルは、Tsubo Melbourne Pty Ltd によって運営されています。

メディアお問い合わせ

新保逍滄(Shoso Shimbo)

CEO, Melbourne Ikebana Festival

Email: wa.ikebana@gmail.com

Website: www.ikebanafestival.com

Facebook: facebook.com/wa.ikebana

Instagram: instagram.com/wa.ikebana

2025年3月26日

Shoso Shimbo @ Melbourne Flower Show 2025

 


Melbourne International Flower & Garden Show, 26 - 30 March 2025

Ikebana is not merely about creating designs—it is an invitation to meditate on the invisible energy of life.
Each Ikebana work is a metaphor for the essence of nature.
In this piece, I sought to capture Monet’s magical use of color, applying it to organic materials to create a sculptural form that feels alive.
The Wa Melbourne Ikebana Festival aims to deepen the understanding of Ikebana, highlighting its potential as both a therapeutic and environmental art form.
Our next festival will be held at Abbotsford Convent on 29 & 30 August 2026.
Shoso Shimbo, PhD
CEO, Wa Melbourne Ikebana Festival

2025年3月16日

Hiroe Swen 2025 - Ikebana by Shoso Shimbo


This video features renowned ceramic artist Hiroe Swen reflecting on her long and distinguished career as a ceramic artist in Canberra, Australia. She shares insights into her artistic journey and creative philosophy. https://hiroeswenceramicart.org/ The Art of Hiroe Swen – Final Exhibition Dates: March 29 – April 5, 2025 Location: Malvern Artists’ Society Gallery, 1297 High Street, Malvern, Victoria Gallery Hours: Open daily from 11:00 AM to 5:30 PM Additional Information: Online Exhibition Catalogue: Available from March 19 until the end of April 2025 More Details: Skepsi Gallery – https://www.skepsigallery.com.au/2025 Additionally, the video showcases Ikebana works by Shoso Shimbo, incorporating Hiroe Swen’s ceramic pieces. Shoso is planning to publish a photo book featuring Ikebana arrangements inspired by Hiroe’s artworks in the near future. https://www.shoso.com.au

2025年1月14日

明日に向かって生けろ

 


NOTE に最新記事を投稿しました(2025年1月)。https://note.com/shoso_shimbo/n/n13fe32532aab

「明日に向かって走れ」という、私たちの世代には懐かしい曲があります。困難なチャレンジに直面している自分を「明日に向かって生けろ」と叱咤激励したく。

2024年2月11日

2023年12月13日

花信2023:フォトブック出版

 


Hanadayori 2023 が、フォトブックとしても出版されました。基本的に英語版ですが、全てのリクエストに日本語要約をつけています。

Online Exhibition - https://bit.ly/Hanadayori23

What kind of ikebana are you eager to see? We're reaching out to ikebana practitioners globally, inviting them to craft unique arrangements based on your requests, showcased in our online exhibition, Hanadayori 2023. A warm welcome to our diverse community of international ikebana artists! Let's spread the beauty of ikebana far and wide.

どんないけばなが見たいですか?私たちは世界各地のいけばな作家にアプローチし、あなたのリクエストに基づいてユニークなアレンジを作成してもらい、オンライン展示会「花だより2023」で紹介しました。この度、このプロジェクトを一層楽しんでいただけるよう、フォトブックとしても出版されました。サンプルを参照の上、ぜひご購入のご検討を。
国際的ないけばなアーティストの多様なコミュニティへようこそ!いけばなの美しさを広く世に広めましょう。

2023年11月22日

生け花の終焉:外国人に生け花を教える難しさ(7)

 


生け花を外国人に教えながら、どうしたらもっと上手になってもらえるのかな、とよく考え、悩んでいます。このブログでも何度も書いてきた通りです。

おそらく海外で指導されている方なら、多くの方が日本人に教える時とは違う難しさがある、と感じておられるのではないでしょうか。そのため指導方法にも様々な工夫を凝らすことになります。

一つの仮説として「無理なのではないか」と考えてはどうかとも思います。最近、ふと思い至ったことです。

もちろん、外国人全員が無理という意味ではありません。少数の方ですが(とはいえ、日本人と比べ、遥かに多くの方々)、いくら続けても生け花の本質、つまり、花の生命感や作品の中の秩序性(調和)といったものが体現できない方があるのではないか、と思うのです。

そのことを無視して、「努力すれば必ず生け花の詩性が表現できるようになるから頑張れ」と努力を強いるというのは、不毛ではないかと思います。それはまるで、ディスレキシア(失読症)の子供に、努力すれば読めるはずだと、努力を強要するようなものではないでしょうか。

そのように考えると、生徒に対する態度も変えていくことになるでしょう。うまく作れないのは努力不足ということではないのではないか。楽しんで続けてもらえればいいのではないか、と余裕のある態度で指導に臨めます。

それはそれでいいと思います。展覧会などでも、あの方はいつも突拍子もないもの作っているねと、評されるような方もご愛敬でいいのでしょう。海外のいけばな 展ではよくそうした光景に出くわします。

ただ、ひとつ気がかりなのは、生け花の本質を体得できない方が、「生け花マスター」「教授」などと称し、生徒(時に日本人を含む)を抱え、活躍されるという状況です。そのような方の作品に対し、「それは生け花とはいえませんよ」などと言えるわけもありません。

ただ見落としてはいけない点は、そのような方々の安易で奇妙な作品が生け花として受け入れられる、ということは、そのような市場が存在するということです。お金を払う方があるということです。それはそれで大した事です。もちろん、生け花が何かをきちんと伝えていく努力をすることで、偽物(失礼!)が淘汰され、本物が生き残るという状況になれば理想的でしょう。

しかし、私がさらに考えたい点は、外国人の作る異化したイケバナを安易に批判していいのか、ということです。目くじら立てる必要があるのか?確かにそれは生け花とは言い難いものかもしれません。しかし、もう少し寛容になり、生け花とは別個の存在として市民権を与えては?という考え方もできるのではないでしょうか。

ここで私が連想するのは、マインドフルネス瞑想です。仏教の禅から発展した瞑想方法で、心理的な問題改善から仕事の効率化など様々な効果を生んでいます。心理療法の世界では市民権を得ていると言ってもいいでしょう。

そのマインドフルネスに対し、禅擁護派が「それは内省的でない。いいとこ取りで、本質を外れている。修行にならない」などと批判するならば、それはおかしいでしょう。もちろん、禅療法だと言って、人を集めるという状況であれば、苦情も出てくるでしょうが。禅を西洋化したもので、禅とは独立したものです、目指しているのは別なんです、という前提で、活動される以上、批判のしようもないはずです。

ということは、海外で変容したイケバナにも、「植物造形」など別の名前を与え、独立してやっていただくというのが一つの解決策になるでしょう。異文化交流の結果、発生した文化変容として認めてしまおう、ということです。もしかすると、そこから新しい現代芸術が誕生することになるかもしれません。先の例えを思い出すと、マインドフルネスの成功は、禅と決別したからこそ達成できたのだという見方もできるでしょう。同じようなことがイケバナにおいても生じるかもしれません。

しかし、現状はそうはなっていません。おそらく生け花と称し、イケバナを提供していくことにメリットがあり、権威や力を得られるからでしょうか。もしかすると、禅に対しては、敬意と遠慮から、自らの異質性を認めようということでしょうが、生け花に対してはそのような遠慮は不要だろうということかもしれません。生け花の定義自体、曖昧ですし(これはまた別の問題になります)。

日本では生け花人口が極端に減少しているということです。海外では生け花とは言い難いイケバナが増産されていく。この結果、生け花は終焉を迎えるのか。

しかし、実際にはそのようなことはないでしょう。生け花は脱線しながらも、発展し、続いていきます。興味深い活動をされている華道家に出会うたびに、そう確信します。

私たちのメルボルン生け花フェスティバルにも生け花再生への願いをこめています。


2023年11月21日

Hanadayori 2023 (Part 2) - Ikebana by Request - Online Exhibtion 花信:今、世...


ようやくオンライン華展、花信2023を公開できました。
お楽しみただければ幸いです。
以下は、ご協力いただいた方々へお礼状です。

Dear Hanadayori Artist,

We are delighted to announce the launch of Hanadayori 2023 Part 2. You can explore the captivating creations at [https://www.ikebanafestival.com/hanadayori-2023/hanadayori-2023-part-1-2-launched].

We extend our sincere gratitude for your valuable contribution, showcasing ikebana's profound beauty and power to a wider audience. Your patience during the postponements is truly appreciated.

As we unveil Hanadayori 2023 Part 1 & 2, we are deeply moved by ikebana artists' genuine and respectful expressions towards viewers and those who made special requests. Our aspiration for Hanadayori was to foster a meaningful, even spiritual connection between artists and viewers, and we are thrilled to see this vision come to life in Hanadayori 2023. The project underscores that ikebana's essence lies in developing the skill to quietly speak to the soul of others through meditation on nature.

Looking ahead, we are actively working on the launch of the Hanadayori 2023 photobook. A sneak peek of the front cover is attached. We anticipate commencing the photobook sale by the end of 2023. While we aim to include all the remarkable works received, the final selection may be influenced by the quality of the photos.

Proceeds from the photobook sales will be allocated towards production costs, and any surplus (though unlikely) will contribute to the ongoing expenses of the Wa Melbourne Ikebana Festival.

Once again, we sincerely thank you for your cooperation in making this project an integral part of the Wa Melbourne Ikebana Festival. We look forward to your participation in Hanadayori 2025 and our exhibition at the festival in September 2024.

Special appreciation goes to our dedicated volunteer team and the generous support from our major sponsor, Metascent. They have crafted the Hanadayori collection, a new set of perfumes, appreciating the spirit and significance of our Hanadayori project.

Thank you for being a crucial part of the Hanadayori journey.

Warm regards,


花信にご協力いただいた方々へ

おかげさまで以下のようにHanadayori 2023 Part 2を公開することができましたのでお知らせいたします。

https://www.ikebanafestival.com/hanadayori-2023/hanadayori-2023-part-1-2-launched

世界の方々にいけばなの力を示すこの活動にご貢献いただき、誠にありがとうございました。なお、さまざまな理由により、公開が予定より遅れましたことをお詫びします。

Hanadayori 2023 Part 12を拝見し、いけばなアーティストの皆さまが鑑賞者、特にリクエストをされた方々に対し、真摯で敬意に満ちた態度で対応されていることに感銘を受けました。Hanadayoriプロジェクトがアーティストと鑑賞者との間により深い、ひいては精神的なつながりをも生み出せることを願っていましたが、この願いが叶えられたことを嬉しく思います。Hanadayori 2023は、いけばなのひとつの目標が、自然を瞑想することを通じ、他者の魂に静かに語りかけるスキルを育てることであることを明確に示しています。

現在、Hanadayori 2023の写真集の発売に向けて取り組んでいます。添付のように井口氏の作品を用いた表紙を予定しています。写真集の売上げから得た収益は、写真集の制作コストに充てられます。もし売上げが制作コストを上回る場合(それは考えにくいですが)、余剰分は和·メルボルン生け花フェスティバルの運営費用に充てさせていただきますのでご了承願います。

和·メルボルン生け花フェスティバルの重要な一環であるこのプロジェクトへのご協力に再度感謝申し上げます。Hanadayori 2025へのご参加、さらに、20249月のフェスティバルでの華展へのご参加もぜひご検討ください。

なお、当方のボランティアチームの尽力と、当プロジェクトの精神と意義を評価してくださった主要スポンサー、Metascentへもお礼申し上げます。当プロジェクトに因んだ新しい香水セット、Hanadayoriコレクションを発売し、助成していただいています。

Best Regards

Shoan Lo & Shoso Shimbo, PhD
Curators, Hanadayori 2023

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2023年10月26日

花道史の見方

 




花道の歴史を見ていく時に、真を立てるか、傾けるか、つまり、立真か傾真か、を軸に考えていける、という意見があるようです。

それもひとつかな、と。

しかし、近代以前に限ることなく、現代までも含めた生け花の歴史を考えるならば、別の軸の方がより包括的ではないかと思います。

日本には、守破離という便利な言葉があります。

守、つまり型を守って行こう、あるいは洗練させて行こうという動きと、型を破って行こうという動き、守と破という軸で見ていってはどうかなと思います。

例えば、投げ入れの登場は、立花という守に対して、破の立場であった、

自由花の登場は、天地人様式に対する、破の立場であったという具合です。

そのように考えていくと、離のあり方、というのが気になるところです。

それは、通常、修行過程の時間的・段階的なモデルにおいて、まず型を学び、それを壊し、型を離れた成熟の境地ということになるのでしょう。

しかし、守破という対立そのものが、修行という概念に基づく家元制度と結びついたモダンまでのいけ花のあり方を示唆するのではないか。ポスト・モダン的な生け花のあり方からすれば、時間軸を離れて、いきなり離を目指すというあり方もあるかもしれません。

最近、そのような、生け花のあり方自体を問い直すような動きがあちこちで起こっていることに大変興味を覚えます。生け花の脱構築などということになるかもしれません。

そして、ふと思うのは、私が今まで書いてきた花道論は、多く英文で出版してきたためどうも読者が増えていかないのではないか(アカデミア・サイト内では上位5%に入っているらしいのですが、実感は無し)。日本でも、生け花に関心がある方は多くとも、それを学問的に考えていきたいうという方は極端に少ないでしょう。まして、外国では、生け花に関心がある方自体が多くはない。ここらで私の論考を日本文に訳し、まとめて発表してはどうかな、ということ。

勅使河原宏論、
自由花・山根翠堂論、
専応口伝論、
ガスコイン論、
生け花教授論、
生け花と環境芸術論、
生け花とポストモダンなど。

出版社があるのかなあ、というのが次の大きな問題です。

2023年10月2日

2023年10月1日

テレビ出演


オーストラリア、ABCテレビのガーデニング・オーストラリアに、華道家、庭園デザイナーとして紹介されました。上の写真、あるいはをクリックしてご覧ください。

州外の友人たちや、美術修士時代の恩師2人から「おめでとう」とメッセージを頂いたのは嬉しいことでした。

収録の日は病気からようやく回復しつつあった頃で、だるくて辛い時でした。朝8時から1日かかった収録が、わずか8分ほど。そんなものでしょう。

https://www.shoso.com.au 

2023年9月24日

サイゴンで生花パフォーマンス

HANADAYORI NIGHT  Music & Ikebana Performance




2023年9月にサイゴンで生け花パフォーマンスを行いました。

和・メルボルン生け花フェスティバルのPR、そして、和・メルボルン生け花フェスティバルの主要スポンサーであるメタセンツの香水の新製品の発表会でもありました。

この香水、HANADAYORIシリーズは、和・メルボルン生け花フェスティバルのひとつのプロジェクト、HANADAYORIにちなんだもの。HANADAYORIは、世界中から募集したリクエストに、世界各地の生花作家に応えていただこうという企画で、現在進行中です。

香水、HANADAYORIシリーズは3種類の製品のセットです。いずれも日本神話に登場する女神様にちなんだ命名です。
ゆず精油をベースとしたセオリツ。日本神話の瀬織津姫にちなんだ命名。
檜ベースのミヤビ。宮比の神(アメノウズメ)にちなんだ命名。
桜ベースのサキハナ。コノハナノサクヤヒメにちなんだ命名。

現在ベトナム、オーストラリアで発売中。専門誌でも高評価をいただいていますので、日本での発売も検討中です。

生花パフォーマンスについてはいろいろ思うところがあります。いろいろこだわりもあります。それについては別の機会に書いてみたいと思います。

ただ、展覧会でも何でもそうですが、私たちは、時間、材料、予算、人材、会場その他の様々な現実的な制約の中で、ベストを尽くそうと取り組んでいるのです。恵まれた条件で制作しているのだろうと観客側からは思われるかもしれませんが、実際は100%満足な状況で制作できるなどということはまずないのです。それでも今回は現地の方々に本当によくしていただきました。

宣伝活動も上手にしていただき、チケットは完売。オーストラリア領事夫妻ほか多数の方々にご覧いただきましたし、主要新聞の文化欄でも紹介されました。来年9月のメルボルン生け花フェスティバルに出展予定だという多数の方々にお会いできたのも嬉しいことでした。

Shoso Shimbo

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