華道家 新保逍滄

2015年8月19日

一日一華:線の対比、そしてメールのマナー


自然の抽象的な線、スパニッシュアイリスで。
人口の有機的な線、錆びたワイヤで。
これほど強いコントラストには
大胆なデザインで。

さて、メールのマナーについて。
おそらく一般企業にお勤めの方にはいろいろマニュアルがあって
きちんと修得されているのでしょう。
私はあまり詳しくありません。
ただ、応用言語学を学んだ者として、
最近、「ちょっと、どうかな?」と感じることがありました。

相手は20代の大学生。
若い方とあまりメールのやり取りの経験がないので、
若い方の間では普通のことなのか、
この学生が特殊なのか、分かりませんが。

例えば、こんなやり取りがあったとします。
1、質問:次の日曜日何をしますか?
2、返答:図書館へ行きます。
これだけでやり取りが終わったら不自然です。

1、質問:次の日曜日何をしますか?
2、返答:図書館へ行きます。
3、確認:そうですか。
と、質問者は3で相手の返答を理解したことを示します。
時に、感謝であったり、共感であったり。
「日曜日も勉強ですか。大変ですね」と続けてもいい。

この20代の学生は私にいろいろ尋ねてきます。
例えば、
「メルボルンは寒いですか」
「とても寒いよ。8月の朝は5度以下になることもあるんだ」
すると、そこでもうメールが来ない。

「メルボルンでラーメン食べられますか?」
「最近、日本のラーメン屋が増えてきたね。
ブームって言っていいくらいに」
するとそこでもう応答がない。

時に、ちょっと専門的な質問があって、それに答えても同じ対応。
答さえもらえば、本人はそれでいいのかもしれないですが、
やはり、教えてもらったら、最低限、お礼が必要でしょう。
すぐに返答出来ない場合は、
「ちょっと考えてみます。数日中にお返事します」とか、
「了解」のひと言でもいい。
相手からメールをいただいたらすぐ何らかの返答をすべきです。
私の身内とかスタッフであれば、
24時間以内に返答するよう、口うるさく指導するでしょう。

それは礼儀でもあります。
何の返答もしないというのは、
場合によっては相手にかなり悪い印象を与えるはずです。
「お礼の言葉も無いのか。こんな無礼なヤツの質問、もう答えてやるものか」
なんていうことにもなるかもしれません。
あるいは「発達障害でもあるのだろうか?」と心配されるかもしれません。
さらには「自分の返答に腹を立て、相手は黙っているのだろうか?」と思われるかもしれません。私は実際、そう感じて、自分の送ったメールを読み直したものです。

また、応用言語学的にも、
ディスコースを作る能力が欠けている、
コミュニケーション能力が欠けているという見方をされます。
この点に気付いて、直さない限り、
こんな方は言語教師にはまずなれません。
言語教師とは言語を教えるのではなく、
それ以上に
コミュニケーション(言語+コミュニーケーション能力)を教えるのですから。

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