華道家 新保逍滄

2015年8月11日

一日一華:渡辺謙の執念


バララット美術館からの制作依頼
待望の仕事です。

アーチボールド賞展。
豪州で最も人気の展覧会のひとつ。
数十万人の動員があります。
その展覧会の広告塔を制作してくれ、
肖像画展にちなんで巨大な人物の頭を制作してくれ、
というリクエスト。

華道家は彫像などやらないでしょう。
守備範囲が違います、と断ってもよかったのです。
やれるかどうか、分からないのですから。

しかし、断っても、
また、承諾して、失敗しても
新参の彫刻家としての私のキャリアは終わりです。
あとがありません。
著名アーティストとは立場が違います。
彫刻家の看板を下げ、華道家としてやっていく、
それもいいかもしれません。

迷っていたとき、実はある人物のことが思い当たりました。
詳しくは知らないのですが、渡辺謙という俳優。
同郷出身というだけで少し親しみを感じます。
同じ雪に吹かれて育ったのかもしれない。

ミュージカルでトニー賞を取ったとか?
詳しくは知りません。
ただ、俳優とミュージカルのシンガーとでは
全く別の世界です。
特にブロードウェイとなれば
音楽のレベルが桁違い、
英語のレベルが桁違い、
それを乗り越えて高い評価を勝ち取るというのは
相当な努力、執念があったはずです。
日本国内の評価で満足しているのと
国際レベルで勝負するのとでは話が違います。

それを思うとなぜこの程度の壁が超えられないのか?
トニー賞と比べたら、実に小さい試練!
海外で勝負する覚悟で日本を出ているわけです。
一か八かやってやったらいい、
と覚悟ができた次第。

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