
さらに英語にまつわる話を続けます。先のポストで英語攻略の秘訣を紹介し、英語解読はたやすいなどと書いたばかりです。https://ikebana-shoso.blogspot.com/2022/06/blog-post_21.htmlたいていの英書は大丈夫。オーストラリアの大学院から学位がいただける程度の読解力はあるはずなのです。ところが、これは手強い!と感じた本に最近出くわしました。Pierre Bourdieu, The Rule of Art, Stanford University Press.フランスの社会学者の著作を英訳したものです。一文が果てしなく長く、息切れするほどで、さらに文構造が複雑なのです。社会学の英書で、ここまで難解なものはあまり読んだことがありません(もちろん、相当に限られた読書経験内での話でありますが)。これはこの著者の特徴なのか、フランス人はみんなこんな文で考えているのか(フランス語教師の家内によれば、そういうことはないようです)、翻訳のせいなのか、それはよく分かりませんが、とても苦労しました。翻訳ということでは、例えば、西洋の哲学書など日本語訳だとちんぷんかんぷんなのに、英語だと簡単に理解できるということがよくあります。そうすると、翻訳のせいで実際以上に難しくなっている可能性もあるように思います。この本は、私が準備していた論文にとって重要な参考書で、なんとか読み込む必要がありました。そして、ともかく仕上げた論文が以下の通り出版されました。井上治・森田都紀...