華道家 新保逍滄

2020年3月26日

自由花における詩性とは何か?(2)

とても大きなトピックを選んでしまいました。 第1回目は以下です。 https://ikebana-shoso.blogspot.com/2020/03/blog-post_24.html どこかへたどり着けるのでしょうか? 一般に、あれこれ難しいことをつぶやきながら、結局、何のまとまりもなく、しり切れとんぼ、などということはよくあるようです。 ブログとはその程度のものが多い。 幸い、私の場合、一つの論文程度のものにはかろうじてたどり着いていますから(拙いながら)、続けてみようと思います。時間はかかるかもしれませんが。 以下は前回書いたことへの補足です。 以前このブログのどこかでも書いたことがあると思うのですが、 生け花と芸術の違いについて確認しておきます。 生け花と芸術(具体的には彫刻など)の違いは、 俳句と小説の違いに似ています。 有名な俳句、何でもいいです。 古池や蛙とびこむ水の音 動と静の対比、見事に詩性が達成できているように思います。 その面白さ、そこに立ち現れる世界、おそらく多くの日本人が共感できるものだと思います。感性的な面白さを狙っているのでしょう。 小説とは少々目指すものが違います。 小説は意味生産装置です。 俳句...

2020年3月24日

自由花における詩性とは何か?(1)

日々、生け花を教える中で出会う疑問を出発点に、じっくり考えていくと、 思いもしなかったところまで考えが及ぶということがよくあります。 例えば以下のような具合。 https://ikebana-shoso.blogspot.com/2019/12/blog-post.html 毎度のことながら、「外国人に生け花を教えるのは難しい」と思います。 特に、自由花。 基本形を終えて、自由花に移ると、時に、めちゃくちゃになる人が出てきます。 単に強いだけ! 単に個性的なだけ! 単に綺麗なだけ! 何かが欠けているので...

2020年3月9日

いけ花とモダニズム:自由花の確立に向けて

華道史の中でも、1920年代からの数十年間は、私にはとても興味深い時期です。 生け花人口は増えていく、 新しい流派が次々生まれる、 生け花戦国時代などと名付けた方もありますね。 西洋モダニズムの影響を受け、生け花はこのままではいけないと、重森三玲の元に勅使河原蒼風、小原豊雲、中川幸夫らが集まって、生け花改革を目論んでいたり、新しい自由花に異を唱えるグループがあったり。いつか自分なりに辿ってみたいと思っています。 今、思いつく仮説がいくつかあります。きちんと検証していかないと...

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