以下でお話ししたように、「専応口伝」の謎として考えたことをエッセーにまとめました。
https://ikebana-shoso.blogspot.com/2019/07/blog-post.html
https://ikebana-shoso.blogspot.com/2019/07/blog-post_12.html
https://ikebana-shoso.blogspot.com/2019/07/nature-in-ikebana.html
さらに、これらを元にトークまでやることになりました。
「専応口伝」の生け花の本質論は、2つの側面を持っています。
その一つは広く了解されてきた。
ところが、他の一つはほとんど無視されてきた、というのが私の意見です。
この後者が、西洋文明の衝撃によって、再認識された。
それが1920年代の自由花の成立に関係しているのではないだろうか、ということです。
自由花というのは、わかったようでわからない。
いろいろな先生がいろいろな定義をされています。
本当のところはどうだったのでしょう?
そんなところをお話しできれば思っています。
国際いけ花学会、秋季例会を以下の通り開催いたします。今回は
メルボルン・いけ花・フェスティバルの一環としての開催です。是非、ご出席下さい。
会員以外の方の聴講も、歓迎します。
日時:2019年9月1日(日) 午前9時~10時
場所:Rosina Auditorium, Abbotsford Convent, Melbourne, Australia
https://abbotsfordconvent.com.au/visit/visitor-information
報告者:
新保逍滄(華道家、彫刻家)
題目:Influence of the Western Modernism on Perception of Nature in Ikebana: A New Interpretation of Ikenobo Senno Kuden (1542) and Its Hidden Connection to the Rise of Free Style Ikebana in the Modern Japan
参加費用:$10
参加予約:
https://www.trybooking.com/BEKXZ
*英語での講演です。
*お問い合わせ:
isis.ikebana@gmail.com
*国際いけ花学会の学術誌、「いけ花文化研究」($20)を会場で販売いたします。
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心よりお礼申し上げます。
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勘違いされそうな言い方ですね。つまり、私の実力以上にちやほやしてもらっているなあ、という感じがするのです。
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