私のような境遇は、一言で言えば自由業と言えるのでしょうか、
かなり自由に自分の仕事の方向、量を変えることができます。
自由業とはフリーランスのことでしょうね?
フリーランス・研究者といったあたりが私の立場です。
大学の公開講座を一つ気ままに担当している程度ですから。
過去、2、3年、自分にとって大切だった教訓は、「Yes Manであれ」ということ。
どんな要望にもイエスとお応えする。
その効果は、なかなか大したものでした。
1年に3回も学会で発表し、ユネスコの学術誌への論文出版、スプリンガーの書籍の1章を担当したりと、これでは大学の正規の教師並ではないでしょうか。いや、失礼、大学の皆さんはもっと頑張っていらっしゃいますね。
しかし、今回ばかりはイエスマンをやめました。
最近、音楽家と生け花パフォーマンスをやったのですが、前売りは完売、即、再演のリクエストをいただきました。しかも、次回の私への報酬は3倍とのこと。大成功ですね。
しかし、私は依頼を断りました。
生け花を海外で紹介する上で、パフォーマンスというのは重要なものです。
「生け花にはこんなこともできるのだよ」と伝えていかなければいけません。
それはわかるのです。
なかなか率先してやる人がいないようですので、非力をかえりみず取り組んでいます。
しかし、私が求めているのは、もっと違うものです。
それを示すべきでしょう。
単に断るだけでは、ろくなことは言われないでしょう。傲慢だとか、わがままだとか、それはそれでいいのですが。
では、何がやりたいのか?
まず、手を組む音楽家は国際レベルの方であること。
会場はメルボルンの最高の会場であること。
チケットはマーケットで最高価格レベルであること。
芸術性のギリギリのところを追求するコラボであること。
無茶苦茶な要求ですが、まあ、やってみよう、と。
背伸びもいいではないですか。もう若くもないし。
国際的に活躍中のオーストラリアのクラシックギター・デュオの最高峰。ニューヨーク・タイムズからも並外れた独創性と抜群の評価を得ています。ARIAを4回受賞、クラシック音楽チャートのトップを3ヶ月間独走と。これはただものではないでしょう。
うっかりしていると、涙まで浮かんできます。
生け花も、ほんとうにいいものは、同じような力を持っています。
その彼らとの共演を、和:メルボルン・生け花フェスティバルのイベントの一つとしてやることにしました。
場所:メルボルン・リサイタル・センター
詳細は後ほど。どんどん宣伝していきます。しつこい程に!
チケットは高価で、簡単に売れないでしょうから。