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一日一華:小説・教室のうわさ話(5) マリアの携帯がまた鳴った。 生花クラスの最後はいつもShow & Tell。 今日の作品を順に皆で見て回る。 合評会といったところ。いつも10分ほど。 合評会が始まってから、 マリアの携帯が鳴るのは4回目だ。 呼び出し音は聞き慣れたクラシック音楽だが、 4回目となると、 さすがに穏やかな上品さはもう感じられない。 それでもマリアはおっとりと携帯に話しかける。 「今、行くって言っているでしょう。もう終わったのよ。 片付けしているとこ… Read More
一日一華:小説・教室のうわさ話(6) 我が家の前の並木から枝を切り取る。 オーストラリアのネイティブで常緑樹。 一応、市が管理しているわけだが、 生花教室に使う分位は歓迎してもらえるはず。 5、6本枝を持って歩いていると ネイビーブルーのメルセデスが すぐ脇に静かに滑り込んできた。 「ハロー」 サングラスのマリアが微笑んで、手を振ってくれる。 指の爪は銀色で、星がちりばめられている。 小学生の女の子が好みそうな模様だが、 彼女の声の幼さい印象とよくマッチしている。 彼女が… Read More
日本での研究発表 2015年4月、いけ花と現代芸術について、以下の通り2回の研究発表を行います。 ご都合が付きましたら是非お越し下さい。 国際いけ花学会春期例会 日時:2015年4月2日午後2時〜4時 場所:京都造形芸術大学人間館NA204 題目:「いけ花における拡張領域(2):ロザリー・ガスコイン」 参加費:500円。国際いけ花学会協賛会員の方は無料です。 先に発表した「いけ花における拡張領域(1):勅使河原宏」の続編になります。 ガスコインについては以… Read More
一日一華:小説・教室のうわさ話(4) 「フェースブックに私の作品載せてくれたのね。 ありがとう。 娘が手伝ってくれて、ようやく見ることができたわ」 マリアが言った。 嬉しそうにするとピンクの頬がいっそう輝く。 日本ではリンゴのようなほっぺたなんていうが、 マリアは白い頬がピンクに染まっているわけで、 もっとジューシーな感じ、ピンクのプラムといったところか。 私の生徒の生花作品を定期的にフェースブックに載せている。 いろいろな反応があるのがとても嬉しいようだ。 手間はかかるが、… Read More