華道家 新保逍滄

2019年12月10日

生け花上達のコツ(4)

「どうしたらもっと生け花が上手になるのだろう」と自分の問題として考えてきました。 また、「どうして外国人に生け花を教えるのはこうも難しいのだろう」ということも、大きな問題でした。 問題の根本はどこにあるのか? どうしたら状況を改善できるのか? 実は、このブログで今まであれこれ書いてきたことに、すでに私の答えは出ているように思います。ここでは、改めてこの難問への答え、そして具体的な解決方法まで私なりに考えてみます。 生け花上達のコツ(1) 生け花上達のコツ(2) 生け花上達のコツ(3) 外国人に生け花を教える難しさ(1) 外国人に生け花を教える難しさ(2) 外国人に生け花を教える難しさ(3) https://ikebana-shoso.blogspot.com/2018/11/blog-post_26.html まず結論から。 生け花上達のコツは、短距離走的な練習(瞬発力)と、長距離走的な練習(持久力)双方を継続させること。 前者は時に一つの作品制作に、とことん精魂込めてみるということ。これは常にそうあればいいのでしょうが、なかなかそうもいかないのが実情。 後者は、基本の徹底反復。毎日欠かさず何年も継続させること。 この二つだと思います。実は、私が特に重要だと考えるのは後者。外国人に教える際に、大きな障害となっているのもこの持久力に関わる、忍耐を要する修行方法が納得してもらえないということだと、気付きました。 有名な話があります。イチロー選手は高校時代、1日10分の素振りを365日1日も欠かさなかったそうです。日本人にはおそらく説明の必要もないと思います。生け花でも同じことだなと納得してもらえるでしょう。小さな努力でも、それを継続させることがいかに難しいか。そして、その莫大な効果。そう、莫大な! 繰り返しがマジックを生みます。 生け花なら、時に退屈で面倒な基本の練習を続けていくうちに、或る日突然、自分の生けた花が詩(あるいは生命)を持ち始めます。 そこへ至るためには1日も欠かさないという並外れた努力が必要なのです。 それにしても継続の難しさ! 試しに1週間だけでも毎日基本形を作ろうと目標を立てて取り組んでみて下さい。 たいてい4日目くらいにあれこれ面倒が生じて挫折してしまいます。 生け花に生きるという決意のない人は必ずそうなります。 継続するためには、強烈な覚悟と必死の努力が必要なのだと実感させられます。 それでも「継続は力なり」は多くの日本人共通の信念と言っていいでしょう。 ところが外国人にはこうした反復練習を嫌う人が実に多いのです。 「同じこと」「基本」「繰り返し」など退屈。 退屈すなわち苦痛!無意味!愚劣!最低!最悪! 求めるのは、常に何か新しいこと、常に何か違うこと。 この価値観の違いに気づくに至った幾つかの経験をあげます。 まず、このブログで基本の反復練習をさせた生徒のことを紹介しましたが、この生徒、結局辞めてしまいました。大成を期待していたのですが。私の力不足でもあります。 次に、最近、街を歩いていた時、”Nothing...

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