外国人の生徒に生け花を教えるのがいかに難しいか、
などということとをあれこれ書いてきたのですが、
実は、それは本当に小さなこと。
http://ikebana-shoso.blogspot.com/2018/11/blog-post.html
https://ikebana-shoso.blogspot.com/2018/09/blog-post_3.html
私の生徒はすごいなあと感心することが、ずっと多いのです。
もちろん、日本とは違いますから、例えば、制作協力を依頼しても、駆けつけてくれる人の数には限りがあります。その他、日本の華道教師が当然のこととして享受しているようなメリットは享受できないことが多いです。しかし、それも小さなこと。
なんといっても、熱心な生徒さんが多い。
しかも和気藹々とやっています。
これほど教師にとってやりやすいことはない。
とてもいい雰囲気で教室が運営できていますから、生徒が増え続けるばかりです。
ありがたいな、といつも感謝しています。
今月で、2018年度のレッスンも終了。来年2月まで約3ヶ月、休暇です。
昨晩、上級者向けに宿題のリストをメールしました。
3項目ほどあったのですが、その一つは、
生け花ギャラリーに投稿すること。
https://www.facebook.com/IkebanaGallery/
すると、該当者のほぼ全員がその日のうちに投稿。
なんという真面目な方々なのだ!
彼女らをどうサポートしていくか。
そんなことを今考えています。
海外での最大の問題はマーケットが小さすぎるということ!
生け花をいくら修得しても、それが収入源になるということは難しい。
生け花を学ぼう、生け花の装花を依頼しよう、などというニーズが少なすぎるのです。
これは現実的な難問。
私の生徒がいくら上手になっても、個人ではこの壁はなかなか超えられないでしょう。
解決策は、生け花の普及、定着。
これには大規模な戦略が必要です。
既存の組織などは成果をあげていないのですから。
今考えているのは、メルボルン・生け花・フェスティバルの開催。
メルボルンを海外における生け花の首都にしよう!などと豪語しています。
ここで、一つのパターンができたら、これを世界規模で拡大します。
例えば、シンガポール・生け花・フェスティバル
アムステルダム・生け花・フェスティバル
ニューヨーク・生け花・フェスティバルなどというのが世界中にできてくる。
これを一斉にやってみる。
国際生け花・デーなんていうのができるかもしれない。
生け花の認知度は一気に上がります。
生け花教師への需要もぐっと増える。
ここまでくると妄想ですが、そういうことを考える人も必要でしょう。
現在、地球環境が壊滅的なことになっています。
人類最大の危機が迫っています。
自然との関わりを再考しなければいけない時期にきています。
この人類的な課題に、一つの示唆を与える要素が生け花にあるのでは?と感じています。
自然=資源という近代資本主義社会の自然観を超えた自然観が、そこにはあります。
間もなくユネスコの学術誌に書いた私の論文が出版されるようです。
そこでも、そのような生け花の環境芸術としての可能性について書いています。
今こそ生け花をもっと普及させなければいけない、ということです。