華道家 新保逍滄

2018年9月17日

Love Actually 礼賛


私は映画はあまり見ません。
DVDコレクションも20本も持っていないでしょう。
(もっとも最近、これらに加え、「男はつらいよ」全巻取り揃えましたが)
それでも幾つかの作品は、年に1回くらい繰り返し見ています。
その一つは、Love Actually。

日本でどのような評価がされているのかと思って、
幾つか映画評を読んでみました。
共感できる映画評がありませんでした。

この作品はとてもおしゃれです。
成熟した、大人のコメディ。
これを日本人が作れるか、と思うとまず不可能でしょう。

日本で名優とされる方々は、多くは眉間にしわ寄せて人生を語ったり、
怒鳴ったりというような役が多い。

コメディと言っても、ボケとツッコミのやり取りが多く、
どうもいじめの文化かなあと思ったりします。

例えば、Love Actually のヒュー・グラントのキャラクター、
私は大好きなのですが、これを演じられる人は、まずいないでしょう。
ユーモアがあり、冗談がうまく、
自分の状況をちょっと距離を置いて眺めて、やれやれと溜息をついたり。
そこに人柄の良さ、誠実さ、余裕、人生への態度が現れる。

おそらく、最近、亡くなられた樹木希林さんはそんな役が演じられる稀な方じゃなかったかと思います。思いがけず、樹木さんとヒュー・グラントが重なってしまいました。
素人の思いつきですが。

Shoso Shimbo

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