私の生徒に他の州から飛行機で通ってくる生徒がいます。オーストラリアですから多分500キロくらいの旅程ではないかと思います。なかなかご苦労様です。
オンラインでやってもいいよと言っているのですが、他の生徒の作品を見たり、私のコメントを聞いたりしたいからということで、月に三回くらいきちんと出席しています。
ありがたいことです。
教室では気楽な話をすることが多いです。特に準備もせず、思いついたことを話していますが、生徒は外国人ですから、日本人なら感心もしないようなことでも興味深く聞いてもらえるわけです。
今日はアルマーニの色彩配色について話しました。
先週は織部の花器を持ってきている生徒がいたので、古田織部について私の知っていることを話しました。
勅使河原宏に「古田織部」という著作があります。
宏のいけ花芸術を知るためには最高の本だと思います。
私の宏論でも多いに参考にしました。
国際いけ花学会の学術誌、いけ花文化研究の創刊号に載せた論文です。
2013 Hiroshi Teshigahara in the Expanded Field of Ikebana,
The International Journal of Ikebana Studies, 1, p.31-52.
この本の面白い点は、タイトルが古田織部なのに、
中身は宏の自伝になっているということ。
宏が織部をとても尊敬しているのがよくわかります。
自分と織部を重ね合わせているようでもあります。
すると、どうなるのか。
利休と織部の関係
蒼風と宏の関係
そこに共通するものを感じているようです。