恒例のいけ花ギャラリー賞、本年度の準決勝進出16作品の選出を終えました。
是非、ブログ、あるいはFacebookをご覧下さい。
Facebookでは、2015年7月末日まで人気投票も受け付けています。
私達選考委員の作業はこの準決勝作品の選出までと決めています。
これから決勝の5点、最優秀作1点が決まりますが、
これらの選出はボランティアの審査員の方々にお願いしています。
ありがたいことに、素晴らしい方々にご協力いただいています。
今回、生徒作品を多数見ていて、
今までにあまり感じたことのない思いをしました。
不愉快な思いと言っていいでしょう。
生徒作品ですから、力不足は仕方ない。
それは分かっているのです。
それでもなお、なんだか納まらない不満。
もちろん、私自身まだまだ修行中の身。
傲慢な発言は慎みたいと思いますが、どうも我慢出来ない。
いくつかの作品に生徒の精神の形が見えるわけです。
いけ花を制作していって、途中で投げてしまっている感じ。
山頂に到達するちょっと前、8合目あたりで気を抜いてしまったり、
あるいは、もっとひどいのは、ごまかしの近道を選んだり。
「こんなもんで充分でしょう?」
「まあ、ここらでいいや」
「こんなところで点が取れるかな?」
そんな態度が見えてしまう。
こんな不真面目な態度でいけ花をやるな、と言いたい。
現実的には、言ってはいけないんですが(笑)。
たとえば、ある種の茶花のように、
小さな単純な作品であっても、
そこに作者の精神の緊張感がびりびり漲っているような
作品に仕上げることができるわけです。
最後の最後まで花に食いついていく、
集中力を緩めない、
いけ花の修行とはそういう経験を重ねていくことだと思います。
いけ花が精神修養であるとは、そういう意味でしょう。
そこがきちんと体得出来ている人であれば、
常に力のある作品が作れるわけでしょうし、
人間的にも魅力的になれるのではないでしょうか。
子供に作法を教えたいからいけ花を習わせよう、
などというのは表層的な見方です。
実は、教育上もっと重要なことを学ぶことになるのです。
いけ花に必要になるのは集中力、忍耐力、ごまかさない誠実さ。
人間力の基礎と言っていいでしょう。
こういう力を蓄えたなら
他の領域(勉強、スポーツなど)でも
きっと存分に力を発揮出来るはずです。
例えば、精神の軟弱な不良などには絶対いけ花はできないのです。
今回は自分のことは棚に上げ、
愚痴っぽくなってしいました。