2019年2月26日
2019年2月21日
久しぶりの読書
楽しみのために読書するということがほとんどなくなっています。
最近の読書はほとんどが英語の学術書で、
論文の締め切りにあわせてあれこれ走り読みしています。
それは私に言わせれば読書ではないですね。
仕事です。
しかし、ふと手にした本がとてもおもしく毎日2、3ページづつ読んでいます。
「正法眼蔵八大人覚を味わう」内山興正(大法輪閣)
かなり前に八大人覚に興味があって買ったのですが、そのままにしていた本です。
「富を最高価値としている時代は、どうせ終わります。終わらなければならない」
実は、仏教はとても過激です。
資本主義をどう乗り越えるか。現代、それは大きな問題になっていますが、仏教は軽々とそれをなしとげてしまいそうです。
海外での生け花教室運営の秘訣
写真は制作途中の装飾生け花です。
私はこの段階あたりで十分かなと思いますが、これではクライアントさんは納得しませんね。
完成版は私のサイトに載せています。
さて、海外でどうしたら生け花教室はうまく運営できるのでしょう?
なかなか生徒が集まらないと、お悩みの方も多いのではないでしょうか?
私も明解な答えを持っているわけではありません。
ただ、生徒が集まらない、生け花の商業的な需要が少ないという問題点の原因は少しわかってきました。大きく2つ原因があると思います。
一つは、生け花の知名度が低い。名前は知っていても、長い期間をかけて習得する芸道であるとか、その結果、何が得られるのか、という部分まで理解が行き渡っていないのです。マーケットが小さすぎるということです。
この原因への対応は難しいです。おそらく個人で取り組むには大きすぎる問題かもしれません。かといって、何もしなければ現状が変わることもありません。
確かに、政府や大流派による生け花紹介活動などの支援で、ある程度、生け花への理解を広めることはできるかもしれません。しかし、私が提案したいのは、グループでの取り組みです。
グループで取り組めば、少しは効果があるかもしれません。私の試みは2つほどあって、一つはオンライン生け花コンクール。生け花ギャラリー賞というのを数年来やっています。そこそこの効果はあり、インターネットの可能性を実感しています。エジプトなど世界各地から、どこで生け花を学べるのか?という問い合わせもよくあります。ただ、この企画について、面白いのは、生け花に関わる方々からの嫌がらせが絶えないということです。残念な方々があるものです。
そして、もうひとつは、和:メルボルン生け花フェスティバルの開催です。数年来複数流派の合同花展にメンバーの一人として関わってきましたが、実行委員長の役が回ってきました。そこで、もっと門戸を開きたい、日本からも出展者を募集できないかということで動き始めることにしました。これはどうなるか未知数です。和については、このブログでもあれこれ書いていくことになるでしょう。
こうした試みは長い時間がかかるでしょうが、やがては私だけでなく私が育てた生け花教師、さらに他の先生方にも生徒が増えてくるということになるのではないかと期待しています。
さて、生け花人口が増えない、商業的な需要が少ないという問題の第二の原因ですが、はっきり言ってしまうと、教室が面白くないのではないでしょうか?お金を出して、ある程度の時間を過ごしたいと思わせる魅力が欠けているのでは?日本でなら、お稽古事であると、覚悟を持って生徒さんは教室にきてくれます。多少の我慢もしてくれます。しかし、海外では、ヨガ教室、音楽教室、スポーツクラブなどたくさんの余暇活動の一つとして、存立しなければいけません。楽しくなければ即生徒は離れていきます。
では、どうしたら、教室は楽しくなるのか?生徒が来てくれるのか?これは私も研究中です。いつか何か気づいたらまた、このトピックで書くことにします。
ただ、一つだけ気づいていることはあります。
私の教室はおそらくオーストラリアでも生徒数の多い方だろうと思いますし、生徒数も伸び続けています。その理由はおそらく教室の雰囲気がとてもいいからでしょう。生徒は楽しそうに制作していますし、笑い声もよく聞こえてきます。生徒間のつながりも育っていて、クラスの後で一緒にカフェに行ったり、私が長期の休みを取ると生徒が集まって自主的に勉強会をやるまでになっています。たまたま知的で上品、しかも熱心な生徒さんが集まってくれたという偶然のおかげなのかもしれません。
ただ、教室の雰囲気を大切にするため、私が気をつけていることもいくつかあるのです。一つは他人の悪口、陰口は言わないこと(時にこの方針を守れないこともあるのですが)。特に、他の生け花の先生、他の生け花流派について悪く言ったりするのは、教養のなさの表れです。教育のないのは仕方ないですが、教養のないのは自己責任。教養のない先生に生徒はつきません。
時に、何々先生がこんなイヤミを言っていた、などという話を伝えてくる生徒がありますが、私は無視。笑い飛ばします。そのような嫌がらせは古い文化の一側面かもしれません。これからの国際社会での生け花には全く不要のものです。海外で生け花人口を増やそうと考える人は、そうした悪弊は追放しなければなりません。生け花はもっと精神的にレベルの高いものだと示すべきではないでしょうか。
生け花を何のためにやるのか?自分のために、自分の流派のために、というようなことでは、欲心も競争心も起こりやすくなります。もう少し大きいもののために、と考えると、愚劣なものは吹き飛んでしまうのでしょうが。
2019年2月19日
メルボルン生け花フェスティバル実行委員長メッセージ
メルボルンの花展に出展しませんか?
メルボルン生け花フェスティバルでは、日本の生け花師範、生徒の出展者を募集中です。海外の花展が出展者を公募するのは稀な試みです。
環境問題が重要な課題となっている今日、人と自然の関係を再認識する機会として生け花を捉えたいという方が現れてきています。このような環境芸術としての生け花の側面をよりPRしたい考える私たちは、メルボルンの花道家たちと2015年に和を創設しました。
和の合同花展はメルボルンで多くの観客を動員する日本文化イベントのひとつに育っています。和は本年度より、合同花展を「メルボルン生け花フェスティバル」に拡大、発展させます。約70名の現地の出展予定者に加え、約40名の出展者を日本や諸外国から募集。花展を中核に、ワークショップ、デモ、パフォーマンスなど生け花の様々な魅力をメルボルンの人々にPRし、生け花愛好家を増やしていきたいと希望しています。
政府や大組織が著名花道家を招待しての生け花紹介は従来から行われてきました。それに対し、この国際交流の企画は生け花に関わる多くの日本人に、草の根レベルで日本文化紹介に貢献する機会を提供するものです。さらに、メルボルン観光を楽しんでいただけるのはもちろん、和生け花賞も設けており、キャリアアップの機会ともなっています。
参加方法にはパッケージツアーと花展のみの参加の2つのオプションを用意。この企画が参加型の新しい文化交流のモデルとなり、世界の他の地域でも同様のイベントが開催されたなら、連携も可能となり、世界レベルで生け花人口が増えていくことになるのではないでしょうか。
和・メルボルン生け花フェスティバル
会場:豪州メルボルン、アボッツフォード・コンベント
日時:2019年8月31日、9月1日
お問い合わせ先
新保逍滄
2019年度 和・メルボルン生け花フェスティバル実行委員長
Email: wa.ikebana@gmail.com
2019年2月15日
2019年2月13日
一日一華:レストランに
メルボルンの日本レストラン、花菱さんへ生けた作品。
間も無くメルボルン・リサイタル・センターで
生け花パフォーマンスを行います。
本番に向けての練習という気持ちで参加を決めたのですが、
会場としてはメルボルンでも最高でしょうから、
どうもこれ以上の本番があり得るのか、と。
音楽担当の方の本気度は大変なものです。
ともかく楽しまなくては。
27 February 2019: The Way of the Flower - Ikebana performance with live music. Melbourne Recital Centre. Please book early. http://bit.ly/FlowerWay
2019年2月12日
メルボルン花展出展者公募、まもなく開始
数年来、メルボルンで続けているグループ展、和:生け花展ですが、毎年、予想以上の人出があり、好評をいただいています。
もしかしたら日本からも参加ご希望の方があるかもしれない!と思い立ち、
出展者を公募することになりました。
いらっしゃっていただけたら、本当にありがたいですね。
生け花を紹介するには最高の機会になります。
間も無く受付を開始します。
和:メルボルン生け花フェスティバル
https://waikebana.blogspot.com/
2019年2月9日
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