華道家 新保逍滄

2015年10月5日

アーチボールド賞展インスタレーション(1)


Week 1 (4 October 2015): Shoso Shimbo's installation for Archibald Prize Exhibition at Art Gallery of Ballarat. His work will evolve in next 3 weeks. http://archibaldballarat.com.au

まったくどこから手をつけていいのか分からない状態で
プロジェクト開始。
「人の肖像」というトピックが大きすぎるのです。
いけ花でできる領域を超えています。

到達点は見えないものの
とにかくできるところから方付けていこう、という
これまで経験したことのないやり方ではじめてみると、
少しずつ見えてきます。

ただの装花を求められているのでありません。
現代芸術としてのインスタレーション。

いけ花と現代芸術の違いは
つまるところ作品が現代芸術のコンテクストで
意味を生成するかどうか。

扱ったことのある金網がメディア。
チキンワイヤ、
それは力なきものを
隔離し、疎外し、幽閉する。
難民への扱いを連想させます。

それを逆転して、鳥を外に放し飼いにできないか。
ただのいけ花ではなく、野鳥を呼ぶいけ花。
それでコンセプトはできました。
何とかなるでしょう。

ようやく眠れます。

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Shoso Shimbo

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