華道家 新保逍滄

2023年3月6日

『専応口伝』における「面かげ」の形而上学(英語版)



先に紹介した論文の英語版は以下です。

Abstract

Senno Kuden (16th century) historically presents the most influential definition of ikebana, which includes both ontological and epistemological concerns in representation. Although the former contributed to the development of the common definition of ikebana as a symbolic representation of nature or the universe, the latter has been largely ignored. This study points out that the latter has not only significant meanings in understanding Senno’s teaching on ikebana, but also a strong connection with the traditional Japanese aesthetics that values contemplative awareness of the transiency of beings.

Author Information
Shoso Shimbo, International Society of Ikebana Research, Australia

Paper Information
Conference: KAMC2022
Stream: Aesthetics and Design

This paper is part of the KAMC2022 Conference Proceedings (View) 
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To cite this article:
Shimbo S. (2022) Seeing the Invisible: Applying Discourse Analysis to the Introduction of Senno Kuden ISSN: 2436-0503 – The Kyoto Conference on Arts, Media & Culture 2022: Official Conference Proceedings https://doi.org/10.22492/issn.2436-0503.2022.6
To link to this article:  https://doi.org/10.22492/issn.2436-0503.2022.6


日本語版

『専応口伝』における「面かげ」の形而上学

要旨

『専応口伝』序文にディスコース分析を応用し、従来あまり注目されてこなかった序文中の主要語「よろしき面かげ」の重要性について考察してみたい。「よろしき面かげ」はもうひとつの主要語「をのずからなる姿」とともに形而上学的な文脈で理解されるべきである。「をのずからなる姿」がいけ花を大自然の象徴的表現と定義したのに対し、「よろしき面かげ」はいけ花の始原についての定義と解釈できる。専応の教えは存在の無常性を瞑想を通じて認識することで、草や花の純粋な本質を捉え、それをもとにして挿してゆくものだということになる。さらにこの点において専応のいけ花の思想は日本の美意識の典型的な内的機構とも強い関連性があることが明らかになるのである。

全文は以下より。

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