
いけ花と現代芸術の関わりを考えていきます。当面、焦点は現代芸術。しかし、これが分かりにくい。私は現代芸術と縁のない世界にいましたが、「いけ花でこれくらいやれるなら」と美術修士に入学許可され、数年前修了。芸術も私の専門分野になりましたが、分かりにくい。修士をやっている者が分からない、分からないと繰り返しているわけにもいきませんので、勉強しました。
まず、分かったことは芸術の世界にいる人には芸術の分かりにくさが分からないということ。この分野の先輩に何から読んだらいいのかと尋ねると「ベンジャミン、ラカン、デリダくらいは読んでおこうね」。今だからこそ断言しますが、これは最低のアドバイス。彼らには部外者の感じている分かりにくさが理解出来ないのです。こういう人に芸術を語らせても、つまらないですね。オタクの独りよがりな話を聞いているようなもの。
次に分かったことは現代芸術を理解する鍵はその歴史にあるということ。20世紀の芸術史を抑えておくことです。前回紹介したWhy...