
花道の歴史を見ていく時に、真を立てるか、傾けるか、つまり、立真か傾真か、を軸に考えていける、という意見があるようです。それもひとつかな、と。しかし、近代以前に限ることなく、現代までも含めた生け花の歴史を考えるならば、別の軸の方がより包括的ではないかと思います。日本には、守破離という便利な言葉があります。守、つまり型を守って行こう、あるいは洗練させて行こうという動きと、型を破って行こうという動き、守と破という軸で見ていってはどうかなと思います。例えば、投げ入れの登場は、立花という守に対して、破の立場であ...